2015年8月16日日曜日

Hinged dissections of polycubes

Erik D. Demaineらによって書かれた論文に
Hinged Dissections of Polyominoes and Polyforms という問題がある。

論文はこちら
Hinged Dissections of Polyominoes and Polyforms

このうち、Hinged Dissections of Polyominoes は、
オミノ同士を頂点で接続した(Hinged)形を変形させて様々なポリオミノをつくるという問題だ。

オミノは接続された頂点を中心に自由に回転することができるが切り離すことはできない。
そして、オミノ同士をどのように接続させるかによってつくることができるポリオミノは変わってくる。




単位数4の場合、4つのオミノを以下のように接続すると(赤丸が接続箇所)すべてのテトロミノ(5種類)をつくることができる。論文で書かれているのは右側の形のみであるが、これは裏返しせずに鏡像を含めたテトロミノ(7種類)をすべてつくることができる。


また、単位数5の場合、すべてのペントミノ(12種類)をつくれるような接続の仕方はない。10種類をつくれるものが最大のようだ。
(論文ではペントミノ12種類をつくれる形がないことが証明されているのみで、つくれるペントミノの最大種類数についての言及はない)




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これをポリキューブに展開するとどうなるか。
キューブ同士を辺で接続した形を変形させて様々なポリキューブをつくるという問題になる。

ポリキューブ同士を辺接続するコンセプト自体は既往のもので、メカニカルパズルとして出回っているものでは、以下のようなパズルがある。いずれも単位数は8で、立方体(2×2×2)をつくることがメインの問題となっている。

Hinged Cubes(James A. Storer)
Happy Cubes(マグニフ社)
SNOOP CUBES(JeoBecker)

今回はこれよりも単位数を減らして、完成形も立方体に限らず、ポリキューブ全般で考える。

まず思いつくのは、
「単位数4の場合、すべてのテトラキューブ(8種類)をつくれるような接続の仕方はあるか」という問題であるが、8種類すべてをつくることができるものはなく、7種類までが限界のようだ。
以下のものは(赤線が接続箇所)それぞれテトラキューブ7種類までならつくれる。


その次は、
「単位数5の場合、ペンタキューブ29種類のうち最大何種類のペンタキューブをつくれる接続の仕方があるか」という問題が思いつく。これについては自分の中では未解決の問題である。せめてポリオミノでの記録10種類は超えたいところであるが…。






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