2013年12月26日木曜日

星包(ほしつつみ)小問(Cover a tetrahedron with nets of octahedron)

星包から思いついた小問。。。
課題;1辺1の正八面体の展開図11種類から2種類を選んで1辺2の正四面体の表面を覆う。



11種類から2種類を選ぶ組み合わせは55通りあるが、その中で表面を覆える組み合わせはおそらく2通り。2つの解は同時にはできない。つまり、両方の解に使われる展開図がある。
正八面体2つが正四面体1つになるという体積上はありえない変化を見せるのが少し楽しい。

2013年12月21日土曜日

筒包み(つつつつみ)


課題a.円周4、高さ5の円筒を、テトロミノ全種(5種類)で覆う
課題b.円周5、高さ4の円筒を、テトロミノ全種(5種類)で覆う
どちらかは解なし、どちらかは11解。



テトロミノ全種で長方形(4×5)をつくることができれば、それを曲げることで円筒を覆うことが出来る。しかし、実際にはテトロミノ全種で長方形をつくることはできない。そのため長方形以外の形をつくって覆うことになる。実質は場合分けのある敷き詰めパズルであるので、紙面上で解けば混乱なく解ける。実際に手で解くと少し戸惑うが、それでも簡単である。

円筒に曲げるアイデアは、東洋グラスパズル「カットパイーン」でも見られることを思い出した。カットパイーンは有向性ペントミノ(ペントミノを一方向につぶした形)を円筒形に収めるパズルである。難易度は桁違いに高い。間の難易度のものがほしいものである。

~2017/5/5追記~

「カットパイーン」の易しい問題を作ってみた。有向性テトロミノを使い、ユニーク解になるようにデザインした。テトロミノ5ピースのみを使う場合、ほかにユニーク解になる駒組みはないと思われる。



2013年12月2日月曜日

ネコノテパズル(cat's paw puzzle)

Desiged by Puzzdog

課題 9ピースで正方形をつくってください。70解。うち正方形が中央に来るのは6解。

ピース構成は1個の正方形(白色)と、正方形を二分割し、それぞれ異なる形に再結合したもの(オレンジ色)。ただし、正方形の1辺同士をつなげた形(2種類)は除く。
このようなピース構成のコンセプトは主にキューブパズルで見られ、秋山久義氏の『キューブパズル読本』の『分割再結合キューブパズル』の章で多くの立体パズルが紹介されている。
平面パズルでこの種のパズルが少ないのは、立方体の多彩な分割再結合方法(ちなみに分割方法は合同2分割とは限らない)に比べると、正方形の分割再結合方法が乏しいからではないだろうか。そう考えると、ネコノテパズルのピース構成を見つけられたことは幸運なことかもしれない。

~2016/10/26追記~
2015年10月20日の葉樹林日記にて本パズルを紹介させていただいた。こちら
当時は文章もついていたのだが、今は画像のみの掲載になっている。

葉樹林日記は、自分がパズルにはまるきっかけのひとつであり、
一度は本店も訪れてみたいと思っていたが、昨年10月にやっと念願がかなった。
たくさんのパズルに囲まれてとても充実した時を過ごせたのはいうまでもない。

2013年11月12日火曜日

ディアボリカルキューブとフレミンキューブ (Diabolical cube & Flemin cube)

Diabolical cube (作者不詳)は立方体を貼りあわせたピースを組み合わせて大きな(3×3×3の)立方体をつくるパズルの古典である。そのピースのセレクションに次のような特徴がある。

①単位数がそれぞれ2、3、4、5、6、7と連続している。
②すべてのピースの厚さが1=プレイナーである。



Diabolical cube(写真上)は13の解があるが、先の条件を満たして解を1つしか持たないピースセレクションがほかにあったので、Diabolical cubeのセレクションは解の最小化を狙ったものではないのだろう。

写真下のピースセレクションはプレイナーではないものをふくむが、単位数が2~7で連続し、立方体になる組み合わせは1つしかない。名前はそのピースの形から フレミンキューブ Flemin cube としておく(Designed by puzzdog)。大きいピースから位置を決めていけば、それほど難しくはないと思う。お試しあれ。




2013年11月6日水曜日

ホフマンパズル平面版 (Hoffman puzzle 2.D.)

前回からの続き。

Designed by Puzzdog


a×bの長方形ピース3つ
b×cの長方形ピース3つ
c×aの長方形ピース3つ
計3種9ピースを一辺が(a+b+c)の正方形に収める。
ただしa,b,cはa<b<cかつa+b+c<4aを満たす。全78解。

セレクションはきれいだが、難易度はそれほどでもない。

2013年10月22日火曜日

ホフマンパズルとその周辺(Hoffman's packing puzzle)



ホフマンパズル(Designed by D.G. Hoffman)は各辺a×b×cの直方体27個を一辺の長さが(a+b+c)の立方体内に収めるパズル。ただし、a<b<cかつa+b+c<4aを満たす。解は21通りあるとのこと。ピースはすべて同形とはいえ、ピースが多くしかも隙間があくため難しいパズルとして有名である。写真は麻雀牌で自作したものである。

これをそのまま平面に展開すると各辺a×bの長方形4個を一辺の長さが(a+b)の正方形内に収めるパズルになる。がこれは頭の中でも解ける簡単な問題である。

ホフマンパズルは難しいので、それを手軽にしたホフマンジュニア(Designed by Nob Yoshigahara)という4種8ピースを立方体内に収めるパズルがある。それならば簡単すぎるホフマンパズルの平面版を難しくしたパズルがあってもいいだろう。ということで次回に続く。。。



2013年10月11日金曜日

Stripe 16 & Check 16

Designed by Puzzdog


ピースを組み合わせて、それぞれ縞模様・市松模様がずれないように様々な形をつくるパズル。ピースは両面可であり、ドミノ・トロミノにおける色の塗り方をすべて網羅している。

4×4の正方形はもちろん、すべてのピースを使うことにこだわらなければ様々な問題がつくれるため、どれだけいい問題が作れるかがこのパズルの本命になる。

ピースの色の塗り方自体はすでに先駆者がいる。たとえば、
Stripe 16→kohfuh 氏の「SQ」(葉樹林日記2005/12/23 http://www.puzzlein.com/diary/200512.html
Check 16→夏木智 氏の「市松テトロミノ2」(http://homepage2.nifty.com/puzzlebox/puz11p.html
などがある。しかし、今回と同じセレクションのものは見つかっていない。

【2016/7/23追記】
レーザーカッターで実物をつくった。

2013年10月8日火曜日

星包(ほしつつみ)(Cover a octahedron with nets of octahedron)

Designed by Puzzdog


1辺1の正八面体の展開図11種類から4種類選び、1辺2の正八面体の表面を覆うパズル。これも根気よく手で解いたところ解はあった。これは箱包より難しい。正三角形の敷詰めと正八面体の空間認識が慣れにくいこと、単位数も4×6(立方体)から4×8(正八面体)に増えていることが難しさの理由だと思う。というわけでこれはいくらかマニアックなパズルとなった。

2013年10月3日木曜日

箱包(はこつつみ)(Cover a cube with nets of cube)

Designed by Puzzdog


1辺1の立方体の展開図11種類のうち4種類を使って、1辺2の立方体を包めるか。数理的、機械的アプローチができなかったため、手で解いてみたところ解はあった。11種類から選べるとはいえ容易には解けず、適度な難易度だと思う。解く過程は端っこ(枠)がないため不思議な敷き詰めパズルの印象。ちなみに写真の試作品だと解くときに展開図を指で押さえていないといけないため、操作性はあまりよくない。

2013/12/22追記

立体を覆うパズルとして
Matti Linkola氏のDress the Cube Puzzleを見つけた。
http://webapp1.dlib.indiana.edu/images/item.htm?id=http://purl.dlib.indiana.edu/iudl/lilly/slocum/LL-SLO-023681&scope=lilly/slocum

2014/1/10追記

Livio Zucca氏のサイトで立体を覆うパズルについて様々な解析が行われていた。
ホーム http://www.iread.it/lz/homepage.html
関連記事http://www.iread.it/lz/tocoverasolid.html

2016/11/3追記

1辺1の立方体の展開図11種類のうち2種類を使って、1辺√2の立方体を包めるか。
解はおそらく2通りである。
なお、1種類の展開図2つを使って包むこともできる。こちらは唯一解。

2013年9月28日土曜日

3V

Designed by Puzzdog


3ピースを使って左右対称形をつくるパズル。ピースは裏返しあり。解は2通り。
似たパズルにHamanaka Hiroaki 氏のEx4がある。Ex4は裏にする枚数によって問題(難易度)が異なり、ボリュームのある内容になっているが、こちらは裏表の区別もなく、ピースも少ないので手軽にとりくめるのではないだろうか。

2013/12/12追記

本記事で紹介した3Vは、
TRRT(Designed MINE 2012,Concept Tadao Kitazawa 2002)
の一部出題とまったく同じ出題だとわかりました。画像はTRRTの一部問題を完全に再現できてしまうため、削除しました。
他のパズルについても前例があるかも知れません。お気づきの点がありましたら、ぜひどうぞお知らせください。

2013年9月5日木曜日

Trigou

Designed by Puzzdog

Q1 7ピースを並べて、赤いドットが8つ見えるように正三角形を作る
Q2 7ピースを並べて、赤いドットが7つ見えるように正三角形を作る

「すべて表だと簡単に作れる形を、ひとつだけピースを裏にしてつくる」というコンセプトのパズル。
正多角形では
正方形→「ひつじパズル」(Designed by MINE)と
正六角形→「4 Hex」(Designed by Hiroaki Hamanaka
があるので、正三角形ではどうだろうと思って考えてみた。
いざ考えてみたら意外にシンプルな分割で課題を達成できて気に入っているが、
パズル慣れしていない人が解くには難しいようだ。

2013年9月2日月曜日

Caged octahedron

Designed by Puzzdog



正八面体を枠の外に出すパズル。取り出せるのは6種類の穴のうちひとつだけ。
刺激を受けたのは2005年の Puzzle Design Competition にエントリーされている Caged Pyramid (Designed by Iwahiro)。中に入れる立体を正四面体ではなく正八面体にしたらどういうパズルになるか考えた。正解となる穴はすぐに決まり、フェイクの穴、つまり「取り出せそうで取り出せない穴」を考えるほうが楽しかった。
写真は厚紙でつくったものだが、いつかは木でつくりたいと考えている。

2013年8月26日月曜日

テスト

自作パズルとお気に入りパズルをちびちびと記録していこうと思います。